ハーブティーやアロマセラピーで人気のカモミールですが、実は「カモミールジャーマン」と「カモミールローマン」という2つの主要な種類があることをご存知でしたか?これらは見た目がよく似ていますが、香りや含有成分、そして期待できる作用が大きく異なります。
「アロマに興味があるけれど、どの精油を選べばいいかわからない」「精油の効果的な使い方を知りたい」と感じている方も多いのではないでしょうか。特に、心身の不調ケアに役立つメディカルアロマの観点から見ると、この2つのカモミールの違いは非常に重要です。
この記事では、カモミールジャーマンとカモミールローマンについて、植物学的な特徴から精油の成分、そしてメディカルアロマとしての具体的な活用法まで、私たちアロマスクールが専門的な視点から徹底比較してご紹介します。それぞれの個性を理解し、日々のセルフケアに役立てていきましょう。

それぞれの植物学的な違い
一般的にハーブティーとして親しまれているのは、カモミールジャーマンの方です。ほんのりとした甘みがあり、リラックスしたい時の一杯として人気があります。
一方で、アロマセラピーの世界では、カモミールジャーマンとカモミールローマンのどちらも、それぞれ独自の魅力と得意分野を持ち、メディカルアロマの領域でも重宝されています。
カモミールジャーマン
(ジャーマンカモミール)
- 分類
- キク科の一年草
- 草丈や特徴
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約50~60cmとローマン種に比べてやや高めです。
花の中心部(花床)がこんもりと盛り上がっているのが特徴的です。
- 学名
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Matricaria recutita
「Matricaria」はラテン語で「子宮」を意味し、古くから婦人科系の不調に用いられてきた歴史があるため、「母と子のハーブ」とも呼ばれています。
- 豆知識
- 有名な「ピーターラビットのお話」にも登場し、心を落ち着かせるハーブとして描かれています。
カモミールローマン
(ローマンカモミール)
- 分類
- キク科の多年草
- 草丈や特徴
- 約15~30cmと、ジャーマン種よりも低く、地面を這うように広がることがあります。
花: ジャーマン種に比べると、花の中心部が平たい傾向にあります。
- 学名
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Chamaemelum nobile (または Anthemis nobilis)
「Chamaemelum」はギリシャ語の「chamai(低い、大地の)」と「melon(リンゴ)」に由来し、「大地のリンゴ」という意味を持ちます。
その名の通り、ほのかに青リンゴのような甘くフルーティーな香りがするのが特徴です。
精油としての違いと期待できる作用
精油になると、この2つのカモミールの違いはさらに明確になります。
特にメディカルアロマとして活用する際には、含有成分とその作用を理解することが重要です。
カモミールジャーマン精油の特徴
- 色
- 非常に特徴的な美しい濃い青色(アズレンブルー)をしています。これは、蒸留過程で生成されるカマズレン(アズレンの一種)という成分によるものです。
- 主な含有成分
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カマズレン
優れた抗炎症作用、抗アレルギー作用、皮膚組織再生作用などが期待されます。
炎症を引き起こす物質の放出を抑制する働きがあると言われています。
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α-ビサボロール
抗炎症作用、鎮静作用、抗潰瘍作用、皮膚の修復を助ける作用などが知られています。 カマズレンとの相乗効果で、肌トラブルへの効果を高めます。
- 主な作用と得意分野
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優れた抗炎症・抗アレルギー作用
皮膚炎(アトピー性皮膚炎、湿疹など)、アレルギー性鼻炎、気管支炎、喘息などの症状緩和に役立ちます。
炎症性サイトカイン(炎症を引き起こす体内物質)を抑制するとの研究報告もあります。
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皮膚トラブル改善
日焼け後のケア、火傷、ニキビ、あせも、乾燥によるかゆみなど、様々な肌トラブルの鎮静と改善をサポートします。
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婦人科系の不調緩和
月経痛や月経不順、更年期障害など、女性特有の不調緩和にも用いられることがあります。
カモミールローマン精油の特徴
- 色
- 淡い黄色から、やや青みがかったグリーンの色をしています。
- 主な含有成分
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アンゲリカ酸エステル類
(アンゲリカ酸イソブチル、アンゲリカ酸イソアミルなど)
非常に高い鎮静作用、鎮痙作用、精神安定作用をもたらします。
この成分が、カモミールローマン特有の心への穏やかな働きかけの鍵となります。
- 主な作用と得意分野
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卓越したリラックス・鎮静・精神安定作用
ストレス、不安、緊張、怒り、恐怖、不眠症(特に寝つきが悪い場合)など、精神的な不調に対して優しく働きかけ、心を落ち着かせます。
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鎮痛・鎮痙作用
頭痛(特に緊張性のもの)、歯痛、筋肉痛、胃痙攣など、痛みや痙攣の緩和に役立ちます。
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消化器系の不調改善
ストレス性の胃痛や過敏性腸症候群(IBS)など、心因性の消化器トラブルにおすすめです。
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子供のケア
夜泣き、癇癪、歯が生える際の不快感など、子供の心身の不調を和らげるのにも適しており、「チャイルドケアの精油」とも呼ばれます。
※使用濃度や方法には注意が必要なため、アロマスクールで専門知識を学ぶことをお勧めします。
おすすめカモミール精油
ブレンドレシピ
アロマスクールで学ぶような、精油の知識を活かしたブレンドレシピをご紹介します。
ご自身やご家族のセルフケアに取り入れてみてください。
【カモミールジャーマン】アレルギー性皮膚炎予防・ケアジェル
カモミールジャーマンの抗炎症・抗アレルギー作用を活かした、かゆみや赤みを伴う肌トラブルのためのジェルです。
- 材料
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| カモミールジャーマン精油 |
2滴 |
ラベンダー・ アングスティフォリア精油 (鎮静、皮膚修復サポート) |
2滴 |
ゼラニウム・エジプト精油 (皮脂バランス調整、 抗炎症サポート) |
2滴 |
| 中性ジェル |
10g |
- 作り方
-
ジェルベースに各精油を滴下し、よく混ぜ合わせます。
- 使い方・ポイント
-
痒みや赤みのある部分に、1日数回優しく塗布してください。
- 使用上の注意
-
- ・必ずパッチテストを行ってから使用してください。
- ・キク科アレルギー(特にブタクサアレルギー)のある方は、使用に注意が必要です。
- ・症状が改善しない場合や悪化する場合は、専門医にご相談ください。
- ・広範囲への使用や3週間以上の長期連用については、メディカルアロマの専門家にご相談いただくか、当アロマスクールのような専門機関で知識を深めることを推奨します。
【カモミールローマン】安眠のためのリラックスロールオン
カモミールローマンの優れた鎮静作用を利用し、穏やかな眠りを誘うロールオンアロマです。
- 材料
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| カモミールローマン精油 |
2滴 |
マンダリン精油 (心を明るくし、 リラックスを促す) |
4滴 |
植物油 スイートアーモンドオイルや ホホバオイルなど |
10ml |
| ロールオンボトル |
10ml用 |
- 作り方
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ロールオンボトルに植物油を入れ、次に各精油を滴下し、キャップを閉めてよく振り混ぜます。
- 使い方・ポイント
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就寝前に、手首の内側、首筋、こめかみなどに塗布し、香りをゆっくり吸い込みながら深呼吸をしてください。
- 使用上の注意
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- ・寝つきが悪い方、ストレスを感じやすい方におすすめです。
- ・妊娠初期の方は使用を避けるか、専門家にご相談ください。
- ・お子様に使用する場合は、濃度を半分以下にするなど調整し、専門家のアドバイスを受けるとより安心です。
カモミールをもっと深く!
アロマスクールで本格的なメディカルアロマを学ぶ
カモミールジャーマンとローマンのように、植物の力は私たちの心身の健康維持に大いに役立ちます。しかし、その恩恵を最大限に、そして安全に享受するためには、精油の成分や作用、禁忌事項といった正しい知識を身につけることが不可欠です。
「精油についてもっと詳しく知りたい」「症状や体質に合わせた精油を選べるようになりたい」「家族や大切な人のためにアロマを活用したい」もしあなたがそうお考えなら、アロマスクールでメディカルアロマを専門的に学んでみませんか?
まずは体験レッスンから、メディカルアロマの奥深い世界を覗いてみませんか?どんな内容を学べるのか、お気軽にお問い合わせください。
カモミール精油を使い分けでスキルアップしましょう!
カモミールジャーマンとカモミールローマンは、見た目は似ていても、香り、成分、そして得意とする分野が異なる、それぞれに個性豊かなハーブです。特にメディカルアロマの視点では、カモミールジャーマンは抗炎症・抗アレルギー作用に優れ皮膚トラブルやアレルギー症状に、カモミールローマンは鎮静・リラックス作用に優れストレスや不眠、心因性の不調に、それぞれ大きな力を発揮します。
この記事が、あなたのより豊かなアロマライフの一助となれば幸いです。そして、もしメディカルアロマの世界にご興味をお持ちいただけたなら、ぜひ当アロマスクールの扉を叩いてみてください。専門的な知識と技術を身につけ、植物の力を最大限に活かす方法を一緒に学びましょう。