フランキンセンス(Frankincense)は、乳香(にゅうこう)とも呼ばれ、主にアラビア半島や北アフリカに自生するボスウェリア属の樹木から採取される樹脂を原料にした精油です。フランキンセンスの香りはウッディーでスパイシー、少しレモンのようなフレッシュさもある独特な香りです。
古代から宗教的儀式や医療、香りのために利用されており、特にキリスト教やイスラム教の祭儀で使われる香りとして知られています。キリスト誕生の際、東方の三賢者が贈り物として持参したことで有名です。しかし、この精油には歴史的なエピソードがたくさんあります。
例えば、シバの女王がソロモン王に捧げたとも言われており、フランキンセンスの交易ルートは「乳香の道」として世界遺産にも登録されています。また、スペインのサンディエゴ巡礼の最終地には世界最大の香炉があり、そこで炊かれるのもフランキンセンスです。
近年では、フランキンセンスに含まれるとされる「ボスウェリア酸」による腫瘍抑制作用が話題になり、関連の研究論文も発表されました。しかし、ボスウェリア酸は分子が大きく、水蒸気蒸留法では精油中に抽出されにくいという説もあります。それでも古くから免疫系に働きかけるとされており、ナードの精油辞典でも「免疫調整」や「呼吸器系」への効果が記載されています。このように、まだ解明されていない部分が多く、未知の可能性を秘めた精油です。
ミツロウ | 3g |
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ホホバオイル | 9ml |
フランキンセンス精油 | 3滴 |
ゼラニウム精油 | 3滴 |